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【CDレビュー】David Bowie Outside

David Bowieが亡くなって1年以上立ちましたね。

 

去年は僕が影響を受けたアーティスト / ミュージシャンの訃報が多かったけどDavid Bowieが一番ショックだったと思います。

ボウイの作品は一応一通り聴いても特別熱心なボウイのファンにはならなかったけど訃報を知ったときに何とも言えない気分になりました。

 

初めて買ったCDは今回のアウトサイドという作品だったのですが数あるボウイの作品の中で一番好きで今も聴き続けています。

 

僕にとってのDavid Bowieはジギースターダストよりヒーローズよりレッツダンスより今回のOutsideという作品です。

Outsideは1995年に発売されたDevid Bowieの18枚目のアルバムです。

 

20年以上前にリリースされた作品ですが僕の中ではずっと色褪せない名作です。

 

制作にはボウイの作品の中でも評価が高い70年代のベルリン三部作( 「Low」「Heros」「Loger」)に参加していた盟友ブライアン・イーノをプロデューサーに迎えて制作されました。

 

この作品の特徴は「ネイサン・アンドラーの日記」という仮想ストーリーに基づいたコンセプト作品で猟奇殺人をテーマにした「荒廃した現代」が描かれています。

 

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ロックスターのイメージが強いボウイの作品のなかでも最もアーティスティックで難解で暗い作品です。

 

もともとボウイは全5部作で考えていたコンセプトらしく( 当時のライナーにも書いていりました。)原題は「1. Outside」になっています。

 

僕はこの作品にとても感銘を受けて次はいつかなと楽しみにしていましたが( 実際インサイドという続編の構想がすでにボウイの中にあったらしいです。)

 

サウンド的にはロック、テクノ、インダストリアル、ジャズ、アンビエントなサウンドを高次元で融合したボウイならではの音世界です。

 

当時のシングルでNINE INCH NAILS(The Hearts Filthy Lesson)やペットショップボーイズ(Hallo Spaceboy)らが手掛けたリミックス・シングルもありました。

ライブも積極的に行っていてNINE INCH NAILSとは一緒にツアーもしてましたね。

 

この時期の曲は別バージョンやリミックス音源が多数存在していてボウイがかなりクリエイティヴだったことを伺わせます。70時間以上に及ぶ未発表のセッションとかもあるとか。

 

サウンドは打ち込み/電子音やバンドサウンドなど様々な要素が融合しています。個人的にはリーブス・ガブレルスのギターとマイク・ガースンの危うく、エキセントリックなジャズ・ピアノが印象的でした。

 

特にリーブス・ガブレルス ( 現在The Cureのギタリストとして活動 )はボウイとは80年代末のティン・マーシンから片腕ギタリストとして行動を共にしていました。それまでミック・ロンソン、ロバート・フリップナイル・ロジャースエイドリアン・ブリューといったそうそうたるギタリストと共演してきたボウイに「今まで一緒にやったギタリストの統合形」といわしめたほど。

見た目は寡黙な感じのおっさんだけど( 笑 )いきなりすげーギターソロ弾いたりします。

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当時のライブでリーブスはPakerギターRolandのVG-8というシステムでギターのサウンドからシンセみたいなサウンドまで鳴らしてそれまでのギタリストとは違う個性を放っていました。

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Outsideは今でこそ評価は高いですが、当時は暗く重く難解な作品だったためか商業的に厳しく、続編はお蔵入りとなってしまいました。

僕は大好きだったので何故こんな素晴らしい作品が評価されないんだろと思ってました。

次の作品の「Earthring」はサウンド的には近い感じだったけど当時のテクノやドラムンベースをわかりやすく取り入れたデジタル・ロック作品でした。

 

その後2000年代になり、リーヴスもボウイのもとを離れてこのOutsideの続編は完全に幻となってしまいました。

 

今思えば当時としては早過ぎた作品だったのかなとも思います。ダークでウェットな作品だけどその中にも美しさやポップさもあるし、素晴らしい作品だと思います。

 

アルバム全編を通して緊張感のある作品ですがラストの「ストレンジャーズ・ホエン・ウィ・ミート」(Strangers When We Meet)は穏やかでどこか救われる感じがします。

 

深夜に一人でじっくり聴きたい作品です。 

 

ボウイもイーノもこの作品を気に入っていてボウイが亡くなる一年前からこの作品の話で盛り上がり続編制作の話もあったというコメントもありました。

聴いてみたかったなぁ。。。

 

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 1. 「レオン・テイクス・アス・アウトサイド」(Leon Takes Us Outside)  1:25
 2. 「アウトサイド」(Outside)  4:04
 3. 「ハーツ・フィルシー・レッスン」(The Hearts Filthy Lesson)  4:57
 4. 「一片の土地」(A Small Plot of Land)  6:34
 5. 「セグエ(次の楽章へ)~ベイビー・グレイス」(segue - Baby Grace (A Horrid Cassette))  1:39
 6. 「ハロー・スペースボーイ」(Hallo Spaceboy)  5:14
 7. 「ザ・モーテル」(The Motel) 6:49
 8. 「アイ・ハヴ・ノット・ビーン・トゥ・オックスフォード・タウン」(I Have Not Been to Oxford Town)  3:47
 9. 「ノー・コントロール」(No Control)  4:33
10. 「セグエ(次の楽章へ)~アルジェリア・タッチシュリーク」(segue - Algeria Touchshriek)  2:03
11. 「性倒錯者の完全なる破滅(美しき者の死)」(The Voyeur of Utter Destruction (as Beauty))  4:21
12. 「セグエ(次の楽章へ)~ラモーナ・A.ストーン/アイ・アム・ウィズ・ネーム」(segue - Ramona A.Stone / I Am With Name)  4:01
13. 「希望的始まり」(Wishful Beginnings)  5:08
14. 「ウィ・プリック・ユー」(We Prick You)  4:33
15. 「セグエ(次の楽章へ)~ネーサン・アドラー」(segue - Nathan Adler)  1:00
16. 「アイム・ディレンジュド」(I'm Deranged)  4:31
17. 「建築家たちの視線」(Thru' These Architects Eyes)  4:22
18. 「セグエ(次の楽章へ)~ネーサン・アドラー」(segue - Nathan Adler) 0:28
19. 「ストレンジャーズ・ホエン・ウィ・ミート」(Strangers When We Meet)

 

参加ミュージシャン

デヴィッド・ボウイ - ボーカル、サクソフォーン、ギター、キーボード
ブライアン・イーノ - シンセサイザー、トリートメント、ストラテジー
リーブス・ガブレルス - ギター
エルダル・キジルケイ - ベース、キーボード
マイク・ガースン - ピアノ
スターリング・キャンベル - ドラムス
カルロス・アロマー - ギター
ジョーイ・バロン - ドラムス
ヨッシー・ファイン - ベース
トム・フリッシュ - ギター
ケビン・アームストロング - ギター
ブライオニー - バッキング・ボーカル
ローラ - バッキング・ボーカル
ジョーシー - バッキング・ボーカル
ルビー・エドワーズバッキング・ボーカル

 

 

 

Buddha of Suburbia

 

1993年にリリースされた「Buddha of Suburbia (郊外のブッダ )」という作品は次へOutsideへの布石が感じられます。ブライアン・イーノはこの作品を聴いてかなり気に入ったそうで後のコラボにつながったそうです。

もともとサントラ目的で作られたためか、何故かこの作品は日本盤がありません。

 

リラックスして制作した雰囲気がありOutsideに比べると重さや暗さはなく、こっちの方がさらっと聴ける感じですね。

ロック・スターのボウイというよりはクリエーターのボウイという感じです。

 

Outsideのラストナンバーで前妻との離婚について歌った名曲「ストレンジャーズ・ホエン・ウィ・ミート」(Strangers When We Meet)の原曲バージョン収録。