森岡賢さんが亡くなってからSOFT BALLETや森岡さんの作品ばかり聴いています。今日は森岡賢さん(KEN MORIOKA)の1994年にリリースされたファーストアルバムについて書いてみようと思います。
M1. R or J
M2. ARU ASA
M3. LET IT BE
M4. K.A
M5. SUMO
M6. MIZU TO ABURA
M7. WHO
M8. THE SADNESS OF THINGS
「INCUBATE」で完全にノックアウトされた僕は完全にSOFT BALLETの音楽にのめり込んでいました。そんな中メンバーがソロ活動することになりヴォーカルの遠藤遼一さんもソロ、藤井麻輝さんはBuck-Tickのギタリストの今井寿さんとのインダストリアル・ユニットSCHAFTを結成してPIG a.k.a.レイモンド・ワッツ氏を迎えてゴリゴリのインダストリアルロックを展開していきました。←これはこれで衝撃でしたが(笑)そんな中、森岡さんの「Questions」も制作されました。
まず聴いてみて曲のバラエティがすごい。ロック、テクノポップ、民族音楽、アラビア音楽、エレクトロ・ダブなどなど。
M1の「R or J」は後のビックビートを予感させる森岡流デジロックナンバー。あとにご本人が「The Prodigyが出てきた時は悔しかった」とおっしゃっていましたが94年の時点でこの音は先をいってたと思います。さわやかなテクノポップのM2「ARU ASA」、M3以降はタブラや民族っぽい女性ヴォーカルが気持ちよい彼の得意な民族音楽が続きます。M5の「SUMO」はちょっと遊びのある森岡さん自身のヴォーカル。M7「WHO」はピアノとアンビエントなシンセ音が気持ちよいインストナンバー。ラストのM8「THE SADNESS OF THINGS」は切ない歌と美しいストリングスが印象的なナンバー。英語の歌ですがサビでは「モノノアワレ」と日本語(?)で歌っています。
音も歌詞もボーダレスで森岡さんのソロ作品の中で一番森岡さんらしい作品だと思います。全体を通しても当時の日本の音楽シーンの中で異彩を放っていたし、音はやっぱり古さは感じますが唯一無二の個性的な作品だと思います。
僕はPeter Gabrielが主催するイギリスのRealworldレーベルの作品が大好きなのですが森岡さんやこの作品の影響が民族音楽を好きになるきっかけの作品だったのかも知れません。
この作品もSOFT BALLETファンくらいしか買ってなかったんだろうけど日本のメジャーレーベルがお金を出して良い作品を作っていた素晴らしい時代でした。