0からのシンセサイザーのくりっぱーことKurippertronixxx@Kurippersynthです。
Steinberg HALion 6 / HALion Sonic 3
が発表されましたね。
新しいシンセや機能を早く使ってみたいものですが、
ここで現行バージョンをおさらいもかねてレビューしてみたいと思います。
僕は初代HALionから使ってて、
なんだかんだずっとバージョン・アップしてきましたが
HALionも4からそれまでの内容を一新してYAMAHAとの共同開発になりました。
当時のCubase 4から付属したHalion Oneというプレイバック・サンプル音源
があったんですが、安っぽいGM音源みたいな感じで
( メーカーの方ごめんなさい。)
僕は全く合わずに全然使いませんでしたね。。。
HALion 4 / Sonic / SEになってインターフェイスも一新して音もよくなり機能が増え
「使える音源」になりました。
でもHALionのサンプラー機能は複雑になり過ぎてちょっと違うかなって感じましたね。
HALionの中にもミキサーがあって
みたいな^^;
サンプラーに限っては僕はHALion 3までのシンプルな方が好きでした。
あとそれまでサンプラーを使ってやっていた事がDAWのオーディオ機能で出来るようになったし、その方が早いということもあってソフト・サンプラー自体はあまり使わなくなったという事が大きいです。
HALionユーザーは
サンプル・プレイバック音源のHALion Sonic
も使えるのでむしろそっちを使ってます。
こっちのがシンプル^^
HALion / Sonicともにモジュールという音源を起動して使うことが出来ます。
・HALion Factory
サンプラーHALionのみのプリセット。
…久しぶりに使ってみたらやっぱり生音系はこっちの方がクオリティ高いですね。
でもSonicだとほぼないけどHALionだと結構エラーなどで落ちるので次のバージョン大丈夫かしら。。。
・HS Factory
ファクトリー・プリセットです。鍵盤系、生音系、ドラムまでサンプリングの音が中心。「XXL」はその楽器の特性の奏法の切り替えが可能なプログラムです。
大好きなCPの音が好きじゃない。YAMAHAなのに(^^;
DXのエレピはサンプルものだけど使いやすいし、結構好きです。
ギター / ベース は微妙かな。KONTAKT音源の方がリアリテイは高いと思います。
ストリングス、ブラス、オケ系はよく言えばクセがない、悪く言えば主張がない感じかな。
・SE
Cubaseに付属のマルチ音源。Cubaseユーザーの方ならおわかりだと思いますが、実際これだけも十分なデモ出来ます。
・Combi
各モジュールから組み合わせたプリセットです。
・TRIP
HALion SEに付属する
3オシレーターのヴァーチャル・アナログ・シンセサイザーです。
Triumの機能限定版みたいな感じかな。
オシレーター /フィルター / アルペジエーターの種類が少ないです。
・Trium
3オシレーターのヴァーチャル・アナログ・シンセサイザーです。
多彩なフィルターを搭載しているので幅広い音作りが出来ます。
最近のクラブや電子音楽を意識した音が多いですね。アルペジエーターやステップなど沢山使えます。
・Auron
Cubase付属のPad Shopをシンプルにした感じかな。
デジタルっぽい音が特徴。
煌びやかな音から耳をつんざくノイジーな音までカバーします。色んな波形を読み込んでシンセサイズ出来ます。
こちらもフィルターが選べます。
・Voltage
ヴィンテージ・アナログ・シンセサイザーです。
クラシックなシンセサウンドの再現に重宝します。
フィルターはローパスのみですが、個人的にはCubase付属のRetrolougeよりシンプルで好きでよく使ってました。
YAMAHAのヴァーチャル・アナログってかなり好きです。
・World Instruments
ワールド・ミュージックの楽器音源です。
音色によっては使えるけど個人的にはマレット系で使用。
あとはイマイチかなぁ。
民族楽器っぽいキーボードの音って感じです。
・World Percussions
ワールド・ミュージックの打楽器音源です。
世界中の様々なリズムを演奏してくれます。
パターンに限りはあるけど結構使いましたね。
・HALiotron
デジタル以前の古えのテープ・サンプラー、メロトロンの音源です。
個人的にメロトロンの音大好きなのでよく使います。
メロトロンの音域って制限あったり、8秒以上鳴らせないとかあるんですが、こちらはフルキーのレンジで扱えるので使いやすいです。
・Model-C
オルガンのモデリング音源です。
ロータリーや、アンプなどエフェクターも専用のが用意されており、かなり本格的。
リズムマシン音源です。
16ステップシーケンサーも搭載。
MIDIの書き出しも可能。
鳴らしたい音のマスをポチポチ埋めていく感じです。
パターンは最近のクラブ系の感じです。
■気に入っている点■
・沢山の種類の音が入っていてあらゆるジャンルの制作に対応出来る
・デモ制作 ( 場合によっては本チャンも )ならこのソフトのみでも十分可能
・ドラムが様々なジャンルに対応していてGMに対応している
・アルペジエーターが豊富でDAWへの書き出し可能。作曲のアイデアに使える
■惜しい点■
・生系の音はリアルさに欠ける
・総合音源なのに欲しい音がなかったりする、追加音源で対応して欲しい
・マルチで使うのが好きじゃないのでモジュール毎に起動出来るようにして欲しい
( 追加音源は単体のVSTインストゥルメントとして起動可能)
・Groove Agentみたいに追加音源をもっと出して欲しい。
■個人的評価(★5点満点)■ (HALion Sonic 2)
サウンド ★★★
操作性 ★★★★
視認性 ★★★★
負荷の軽さ ★★★
拡張性 ★★★★( ダウンロードで追加のモジュールが購入可能 )
お買い得度 ★★★★
■個人的な使用用途 / シンセサイズの傾向(▲5段階)■
鍵盤系 ▲▲▲▲▲
リズム ▲▲▲▲
生音系 ▲▲▲
パッド ▲▲▲
ポリシンセ ▲▲
SE ▲▲
■おススメジャンル■
ポップス
ロック
BGM
トランス
テクノ
ヒップホップ
レゲエ
ワールド / エスニック
■総評■
Cubaseユーザーでポップスとか多ジャンルの作曲するをクリエーターの方は持っていて損はないと思います。
以前ableton liveをメインに制作していたときもHALion Sonic使ってましたが特に問題はありませんでしたね。
とにかくアルペジエーターが優秀なので何にも浮かばない時はこれ起動して適当に音出してるだけで曲っぽいのが出来ます ( 笑 )
MIDIの書き出しも可能なので他のソフトシンセに差し替える事も可能です。
個人的にはあらゆるジャンルとパターンを組み合わせられるこのアルペジエーターだけの為だけでも買う価値はあるかと思います。
シンセ系の音作りの幅は広いけど、KONTAKTなんかと比べると生音系がやっぱり弱いですね。
サンプラー系のソフトなのにシンセやモデリングの方がクオリティ高いっていう感じですね ( 笑 )
個人的見解ですが、昔からYAMAHAのPCM ( サンプリング ) 音源は
「楽器の音そのもの」
っていうより
「キーボードで出すその楽器風の音」
って感じがします。
同時に
「クセがなく、オケに馴染み易い音」
だとも思います。
歌モノやBGMにはいいと思いますし、最近はリアルだったり、派手な音源も多いのでそういう音と併用すると活きてくるんじゃないかなと。
次バージョンは新しいシンセのモジュールの追加やピアノ、ブラス、ストリングスのモジュールが追加されるそうなのでかなり楽しみです^^
これを気にHALionの音源開発を強化して欲しいですね。
ではまた!
見にきていただけるとうれしいです^^