0からのシンセサイザーのくりっぱーこと
Kurippertronixxx@Kurippersynthです。
音楽誌「Player」さんとの連動企画
【0からはじめるギタリストのためのシンセサイザー】
の中で40年以上の歴史と人気を誇るKORGさんのセミ・モジュラーシンセサイザー、MS-20の現代版、MS-20 miniを取り上げています。
今回はKORG MS-20 miniの外部入力機能のESP(EXTERNAL SIGNAL PROCESSOR)を使ってギターシンセやフィルターとして使ってみた解説です。
今回はマルチエフェクター(Line6 POD HD500X)で基本的な音を作ってからMS20 miniにつなぎました。
MS-20 miniの入力はミニプラグなので標準フォン端子から変換します。
まず変換したギターの出力を【ESP】の〔SIGNAL IN〕につなぎます。
【ESP】〔FV CV OUT〕▷〔VCO 1+2 CV IN〕
【ESP】〔TRG OUT〕▷〔TRG IN〕
に入力して
【ESP】〔SIGNAL LEVEL〕のつまみでギターの入力を調整します。
【ESP】〔THRESHOLD LEVEL〕を上げるとギターの音のピッチをMS-20 miniが検出してVCOに送られてギターの音程でVCOが鳴ります。
入力された信号の音程を
〔LOWCUT FREQ〕
〔HICUT FREEQ〕
〔CV ADJUST〕
で調整します。
…なかなか難しいっす(^^;
MS-20 mini自体がモノフォニック(1音のみ)の発音しかできないので入力したサウンドも単音のみになります。
なのでギターシンセサイザー全般にいえることですがピッキング等がシビアです。
【ESP】〔OUT〕▷〔EXT SIGNAL IN〕につなぐとギター自体の音もMS-20 miniを通って鳴るようになります。
〔EXT SIGNAL IN〕に入力したギターはMS-20 miniのフィルターで加工することが可能です。
MS-20の独特の質感のフィルターでギターサウンドを鳴らすことができます。
またシンセのオシレーターと同様にモジュレーションでフィルターを周期的に「揺らす」ことも可能です。
【VCO MIXER】でVCO(オシレーター)のレベルを上げてギターのサウンドとミックスします。
くりっぱー的にはギターの音も鳴る分、単音のリードとかなら厚みや意外性も出ていいかもしれない!って思いました♪
オリジナルのKORG MS-20が発売された1970年代後半シンセサイザー界は和音が鳴らせるポリフォニックシンセサイザーの次のフェイズとして
「ギターでシンセサイザー鳴らす」
という風潮がありました。
技術的に難しいのかその開発に失敗して倒産してしまったメーカーさんもありました。
昔からあるのといえばRolandさんのGRシリーズくらい。
シンセサイザーメーカーにとってギターシンセサイザーはある意味一つの到達点だったのかも知れません。
その中でもKORG MS-20は普通にアナログシンセサイザーとしても使えて独自のピッチ検出で入力されたギターや音声の信号でシンセサイザーを手軽に鳴らすということができるというあとにも先にもMS-20のようなシンセサイザーはMS-20しかありませんでした。
時代的な背景として急速なデジタル化が進んで純粋なアナログシンセサイザーが開発されなくなっていったという背景もあると思います。
たしかにMS-20のピッチ検出はシビアでなかなか思うような音程は出ませんが(^^;
逆にもうそれが個性であり、良さであるのかなと笑
だからこそ長年愛されるシンセサイザーなのだと思います。
くりっぱーが音楽的に影響を受けた海外のテクノ / インダストリアル系のアーティストさん達はほぼMS-20使ってました♪
そんなわけでくりっぱーもKORG MS-20 miniを純粋なアナログシンセサイザーとして、変な音を出す入力マシンとして笑いろいろ使っていきたいと思います♪