0からのシンセサイザーのくりっぱーこと
Kurippertronixxx@Kurippersynthです。
Rolandさんのデスクトップシンセサイザー【SH-4d】のくりっぱーチャンネル連動ブログです♪
今回はRoland SH-4dの基本的な操作の解説です。
SH-4dはRoland さんが今年(2023年)に発売した11種類のオシレーター・モデル、マルチティンバー・パターンシーケンサー、多彩なエフェクトを搭載した5パート (トーン・パート:4、リズム・パート:1)デスクトップシンセサイザーです。
Rolandさんといえば「SH」のプロダクツはたくさんありますがデスクトップ+グルボスタイルという感じでSH-4dは2002年に発売されたSH-32の後継機的な感じかしら。
当時のシンセサイザーはフィルタリング+アルペジーエーターみたいなスタイルのマシンがトレンドだった気がします(懐)
SH-4dも最初は「グルボに毛が生えたようなもんでしょ?」くらいに思ってました(^^;
(Rolandさんごめんなさい!!!!!!!!!!)
ビデオみたり仕様を確認するとSH-4dがガチなマルチオシレーターなシンセサイザーということがわかり、めっちゃ欲しくなりました。
発売前からシンセ好きな方の期待値も高く、くりっぱーもそのうち買えたらいいなくらいに思ってましたが発売以来、すぐに在庫がなくなってしまって現在は未定だそうです、、、。
そんな中、テクノミュージシャンのdkさん(@dk_L4B)さんにRoland SH-4dをお借りして動画を作成させていただくことになりました!
触ってみたいものの、グンマーの田舎の楽器屋はギターと電子ピアノがメインですからね(^^;
お借りしてじっくり使えるのはめっちゃありがたい!(dkさんありがとうございます!)
そんなわけでRoland SH-4d、使っていきたいと思います!
Roland SH-4dは
パターン
最大64ステップのシーケンス+各パートの設定
▽
パート
シンセ×4、リズムキットの各設定
▽
トーン / リズム
11種類のオシレーター
49種類のリズム・キット
(カスタマイズ可能な64のスロットを搭載。キットには26個のインストが含まれており、それぞれに最大2レイヤー可能)
合計5パートで最大60音の発音が可能なデスクトップシンセサイザーです。
【START】ボタンで再生と停止
【PATTERN】ボタンを押してパターンモードに入って〔1~16〕のボタンを押して演奏するパターンを選択します。
パターンモード時は
1~4の各スライダーが各シンセパートの音量
〔TIMBRE〕のつまみでリズムパートの音量をコントロールします。
〔1~5〕ボタンで各パートをミュートします。
テンポの設定は【PATTERN】モード時にエンコーダーでおこなうか、
【SHIFT】ボタンを押しながら〔11:TEMPO〕を押してテンポ設定をします。
【PATTERN】を押して【SOUND】を押すとMIXERモードになり、音量、パン、リバーブ、コーラス、ディレイのエフェクトセンドをコントロール可能です。
画面下の2つのエンコーダーや〔◁▷△▽〕4つのボタンで移動してパンや各エフェクトセンドのコントロールが可能です。
各パートをエディットするにはパターンモードを解除します。
【SHIFT】ボタンを押しながら〔1~5〕のボタンを押してパートを選択します。
〔1~4〕がシンセパート〔5〕がリズムパート
SH-4dはひとつのパートにつき最大64ステップ(16ステップ×4)のシーケンスの作成が可能です。
【PATTERN LENGTH】〔Step Length〕で1~64のステップを設定します。
16以上のステップは〔PAGE / TIE〕ボタンでページを切り替えます。(最大4ページ)
Roland SH-4dの特徴として11種類のオシレーターを4パートでそれぞれ使用可能です。
【OSC】〔MODEL〕のつまみでオシレーターを切り替えます。
【SH-4d】
4つのオシレーターの波形をそれぞれ選んでミックスできるバーチャル・アナログ・オシレーター【SH-3D】
3つのオシレーターと第2のLFOを搭載したバーチャル・アナログ・オシレーター
【SYNC】
ピッチ・エンベロープを搭載し、シンク可能な2つのバーチャル・アナログ・オシレーター
【SH-101】
ヴィンテージ・モノシンセの名機SH-101を再現したオシレーター
【JUNO-106】
ヴィンテージ・ポリシンセの定番JUNO-106を再現したオシレーター
【Cross FM】
2オペレーターのFMシンセを再現したオシレーター
【RING】
2つのオシレーターとリング・モジュレーターを搭載したオシレーター
【WAVETABLE】
ウェーブ・ポジションをモジュレートできるウェーブテーブル・オシレーター
【CHORD】
コード・シェイプを自在に操れるコード・オシレーター
【DRAWING】
画面上に描いた波形を即座に演奏できるオシレーター
【PCM】
4つの波形をミックスして演奏できるPCMオシレーター
アルペジエーターを使うには【ARPEGGIO】ボタンを押します。
【HOLD】ボタンを押すとノートオフしてもアルペジオが持続します。
【SHIFT】+【ARPEGGIO】で【ARPEGGIO SETTING】のモードになりアルペジエーターの設定をします。
オシレーター以降は【FILTER】でサウンドの明るさのコントロール、【AMP】で音量のコントロール、【LFO】でピッチ、フィルター、音量を変調します。
【FILTER】は音の明るさをコントロールします。
〔CUTOFF〕
フィルターの周波数(明るさ)をコントロールします。
〔RES〕
周波数のピークを持ち上げてサウンドにクセをつけます。
〔HPF〕
高周波のフィルターをコントロールします。
〔TYPE〕
LPF / BPF / HPFのフィルターの種類を選択します。
〔ENV〕
エンベロープ(時間的変化のカーヴ)がフィルターのかかる量をコントロールします。
〔KYBD〕
音域による音の明るさをコントロールします。
〔DRIVE〕
フィルターを歪ませます。
エンベロープ(時間的変化のカーヴ)は【FILTER】も【AMP】も定番のADSR式でコントロールします。
〔ATTACK〕
音が立ち上がるまでの時間をコントロールします。値が大きいほど立ち上がりの遅い音になります。
〔DECAY〕
アタックのあとの減衰の時間をコントロールします。値が小さいほど短い音になります。
〔SUSTAIN〕
ディケイのあとの持続のレベルをコントロールします。
〔RELEASE〕
ノートオフしたあとの音の余韻をコントロールします。
【AMP】
〔PAN〕
〔LEVEL〕
【LFO】は低い周波数のオシレーター「Low Frequency Oscillator」で各4パラメーターを周期的に変調する機能です。
Roland SH-4dでは直接ピッチ、フィルター、アンプをLFOで変調することが可能です。
ビブラート、オートワウ、トレモロといった定番の効果から複雑なモジュレーション効果も可能です。
〔TYPE〕
LFO波形の種類を選択します。
〔RATE〕
〔FADE〕
〔PITCH〕
〔FILTER〕
〔AMP〕
シンセパートのプリセットを選択するのはパターンモードでないときに【SOUND】ボタンを押します。
〔◁▷〕でオシレーターを切り替えることが可能です。
MIDIキーボードでRoland SH-4dを鳴らしたい場合はMIDIキーボードの〔MIDI OUT〕を〔MIDI IN〕につなぎます。
【SHIFT】+【16:MENU】を押してメニューモードに入ります。
【MENU】から〔SYSTEM SETTING〕に入ってRemote Kbdを「MIDI IN」に設定します。
リズムパート(PART R)はパターンモードでないときに【SHIFT】を押しながら〔5〕を押して選択します。
リズムパート(PART R)では各リズムインストごとのシンセサイズが可能です。
各リズムインストは単体、もしくは2つの波形をレイヤーして鳴らします。
パターンの作成は【PATTERN】ボタンが点灯していない状態でおこないます。
ドラムパートの打ち込みはRolandさんおなじみの「TR式」で16のステップに配置してくだけなので感覚的におこなえます。
打ち込んだ各ステップは長押ししてエディットすることが可能です。
ベロシティ、ゲート、プロバビリティ、サブのパラメーターを設定可能です。
プロバビリティは「確率」で基本100%ですが値を少なくするとステップを再生する確率が減っていきます。これによって指定した音だけたまに鳴るみたいな笑ランダマイズなシーケンスを鳴らすことが可能です。
サブは4段階の連打を設定することが可能です。
SH-4dは各パートごと / マスターにマルチエフェクト、さらにリバーブ、コーラス、ディレイのセンドエフェクトを使用可能です。
エフェクトのパラメーターは〔CTRL〕の2つのつまみで直接コントロールするかパラメーターを選択してエディット可能です。
このへんはだいたいグルボのmcシリーズと一緒かな。エフェクトの数もパラメーターもめちゃくちゃ多いです(^^;
SH-4dの現代のハードウェアらしく【SHIFT】ボタンを押しながら~という操作が多いです。
【SHIFT】押しながら〔1~5〕でパートの選択、〔6~16〕で各パラメーターの細かい設定などが可能です。
【SHIFT】+〔16:MENU〕にある〔VISUAL ARPEGGIO〕は画面と発音をリンクさせ、さまざまな方法でフレーズやモジュレーションを作り出すことができます。
これいままでのマシンになかったような機能ですね!
【D-MOTION】はボタンをオンにして本体を傾けると設定したさまざまな効果をあたえる機能です。
…個人的には前にRolandさんが採用してた手をかざしてコントロールする【D-BEAM】の機能の方が良かったな、、、(^^;
Rolandさんといえばグルーヴボックスのmcシリーズがありますが
mcシリーズとの違いは
mcは各パターンのクリップを入れ替えて演奏するマシン
SHはシンセでパターンを作成して演奏するマシン
って感じですかね。
シンセのオシレーターもRolandさんのレガシーなSHやJUNOのオシレーターからクロスモジュレーション、PCM、ウェーヴテーブルなど幅広いサウンドをカバーできます。
また、オシレーター以降のフィルター、アンプ、LFOのパラメーターはほぼ直接コントロール可能なのもいいですね!良い意味で基本に忠実なRolandさんらしいです^^
各オシレーター、パラメーターもそんなに多くないし画面にグラフィカルに表示されてわかりやすいのでシンセ慣れてない方や初心者の方も全然はじめられると思いました!
mc-101のシンセ部も【PARTIAL】機能でかなりガチなエディットは可能ですが、階層深いしある程度シンセサイズに慣れてる人じゃないと厳しいと思います(^^;
その点、SH-4dは各パラメーターを直接コントロール可能か、すぐにアクセスできるので直感的で楽しく音作りが可能なマシンだと思います。
最近のマシンなのでいろんな機能を使うには【SHIFT】を押しながら~の操作が多いですが、wavestateもmodwaveもmc-101もMPC ONEもそうだったので…もう慣れました笑
パターンはいまのところチェイン(連結)再生できない感じですね。
mcシリーズで追加されたスケール機能やコード機能もあるといいな。
このへんはファームウェアのアップデートで改善していくのかしら。
次回からSH-4dの各機能を掘り下げていきます。