0からのシンセサイザーのくりっぱーこと
Kurippertronixxx@Kurippersynthです。
KORGさんの人気の音楽制作アプリKORG Gadget for iOSの
ガジェットついての解説動画連動ブログです。
その10 ~CHIANG MAI編~|初心者でもわかる 解説
KORG GadgetのiOSデバイス版の解説動画&ブログとは別にガジェットに特化した解説動画&ブログをやっていこうと思います。
KORG Gadgetの「ガジェット」は世界中の地名から名づけられています。『ガジェット』とは「気の利いた小道具」という意味でKORG Gadgetでは厳選されたパラメーター、即戦力となるサウンド/プリセットで誰でもカンタンに楽しくゲーム感覚で音作りや音楽制作が可能です。
今回はVPM(バリアブル・フェーズ・モジュレーション)シンセシス音源のガジェット『CHIANG MAI』(チェンマイ)の基本的な操作についての解説です。
『CHIANG MAI』はVPM(バリアブル・フェーズ・モジュレーション)という音源方式のシンセがジェットです。
このVPM音源というのはぶっちゃけFM音源のことなんですが笑従来のFM音源とは違ってアナログシンセサイザー感覚でカンタンに音作りしていくことが可能です。
『CHIANG MAI』は2つのオシレーターを使って音作りしていきます。
【OSCILLATORS 1 / 2】
〔LEVEL〕
オシレーターの音量を設定します。
〔WAVEFORM〕
オシレーターの波形を選択します。
〔PITCH〕
オシレーターのピッチを調節します。
【VPM】はオシレーター波形を変調する『CHIANG MAI』の重要なセクションです。
〔HARMONICS〕
VPM( Variable Phase Modulation)のモジュレーション周波数を、オシレーターの倍
音の倍数(ハーモニクス)として設定します。
〔DEPTH〕
VPMのモジュレーションの深さを設定します。
〔ENV〕
EGによるVPMのモジュレーションの深さへのモジュレーション量を設定します。
『CHIANG MAI』ではフィルターの機能があるので音の明るさをアナログシンセサイザー感覚でコントロール可能です。
【FILTER】
〔FREQUENCY〕
フィルターのカットオフ周波数を設定します。
〔RESONANCE〕
フィルターのレゾナンスを設定します。
〔ENV AMT〕
EGによるカットオフ周波数へのモジュレーション量を設定します。
〔KBD AMT〕
キーボード・トラックによるカットオフ周波数の変化量を設定します。
【ENVELOPES】ではFILTERで音の明るさとVPMのカーヴ、AMPLIFIERで音量のカーヴをコントロール可能です。
【ENVELOPES】 (FILTER / AMPLIFIER)
〔ATTACK〕
ノート・オンからアタック・レベルに到達するまでの時間を設定します。
〔DECAY〕
アタック・レベルに到達してからサステイン・レベルへ移行するまでの時間を設定します。
〔SUSTAIN〕
サステイン・レベルを設定します。
〔RELEASE〕
ノート・オフからレベルが0になるまでの時間を設定します。
【CHORUS】
原音にたいしてピッチを揺らした音を追加することによって揺らぎや厚みをくわえるエフェクトです。
〔SPEED〕
LFOのスピードを設定します。
〔DEPTH〕
エフェクトの効果の深さを設定します。
【DELAY】
原音にたいして衰退する遅延した音を追加するいわゆる「やまびこ」効果のエフェクトです
〔TIME〕
ディレイ・タイムを設定します。
〔LEVEL〕
ディレイ音の音量を設定します。
【OUTPUT】
〔LEVEL〕
『CHIANG MAI』の出力の音量を設定します。
その10 ~CHIANG MAI編~|初心者でもわかる 解説
VPM音源の特徴はアナログシンセサイザー系の太い、温かいとは真逆で硬質で冷たいクールな感じのサウンドが特徴です。
デジタルっぽい煌びやかなベル系のサウンドや、メタリックで硬質なシンセベースやシンセパッドなどのサウンドが得意です。
VPM音源の正体はじつはFM音源ですがFM音源といえば古くはYAMAHAさんのDXシリーズが
その登場以来、世界中のさまざまなアーティスト / プレイヤーに使用され80年代後半くらいまで無敵を誇っていました。
KORGさんは当時シンセサイザーやサンプラーなど素晴らしい商品を開発していたものの、経営難でそのYAMAHAさんから資本提携を受けてDS-8 / 707というFM音源のシンセサイザーを発売していました。
DS-8 / 707はエントリー向けのシンセサイザーでしたが本来FM音源の音作りはオペレーターやアルゴリズムといった音作りが難解なデジタルのFMシンセシスをアナログシンセシスに置きかえた音作りは海外のシンセマニアからは高く評価されて「ヴァーチャルアナログシンセサイザーの元祖」とも言われていました。
難解なイメージのあるFMシンセシスですがそういった経緯の影響があるのか『CHIANG MAI』はKORG Gadgetらしくむずかしいことは抜きにしてFMサウンドの特徴をうまくまとめていてフィルター / レゾナンスも普通に使えたりアナログシンセサイザー感覚でかんたんに音作りをすることが可能です。
くりっぱーチャンネルでも以前取り上げたKORGさんの最新のFMシンセサイザーのopsixのような本格的なFMシンセサイザーも素晴らしいですが
(opsixはいままで使ってきたFMシンセサイザーでいちばん使いやすいシンセサイザーです^^)
それとはまた操作が違ってきますが(^^;FMシンセシスの感覚的なものはつかめるかもしれません。
FM音源好きな方もはじめての方もKORG Gadgetの『CHIANG MAI』でアナログシンセ感覚で気軽にFMシンセシスを楽しみましょう^^
ではまた次回!
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