くりっぱーとろにくすのブログ

電子楽器や音楽のワクワクを共有したいブログ

【スポンサーリンク】

まさに衝撃特価!AIR Music Technologyのソフトウェアシンセ「Xpand!2」が99%OFF!

ドイツのソフトウェアメーカーAIR Music Technologyのソフトウェアシンセの「Xpand!2」8月31日まで99%OFFのセールをしています。

f:id:Marronfieldsproduction:20160726130051p:plain

Xpand!2, Xpand!2 plugin, buy Xpand!2, download Xpand!2 trial, AIR Music Technology

 

なんと日本円で約100円です!

かつてSteinberg系のソフトシンセを作っていたWizooというチームが現在のAIRみたいですね。

そういえばWizooのHyper Sonicもマルチ音源で人気ありました。

 

この「Xpand!2」はいわゆるプリセットタイプの「マルチ音源」で音を作るというよりあらかじめ用意された波形を組み合わせて使う感じです。プリセットは2500以上!

 

基本的にA〜Dの4パートに個別の音を読み込んで別々のに鳴らすもよし、レイヤー(重ねて)0鳴らすもよしといった感じの使い方が出来ます。

 

アルペジエーター、フィルターもエンベローブもあるのでいわゆるアナログシンセ的な使い方もできます。

 

僕は先日購入したAlesisのVX49にバンドルされていたので手に入れてあるんですが「使える」ソフトだと思います。

ソフト音源はリアルなアナログシンセを再現したものやハイファイなデジタルシンセなどたくさんありますがこういった手軽に使えるマルチ音源ってあんまりないので個人的には90年代のPCM音源が感じられてとても好感が持てますね。

MacWindows両対応、VST/AU両フォーマット対応です。

 

ソフトなので邪魔になるものでもないし動作も軽いのでコンポーザー/DTMerは持っていて損はないと思うのでおすすめです!

Alesis VX49 vol.2 ~インストール編~

先日買ったAlesisのUSB/MIDIキーボードのVX49が届きました。

f:id:Marronfieldsproduction:20160704051417p:plain

中々存在感ありますね。

f:id:Marronfieldsproduction:20160706120006j:plain

 早速セットしていろいろ試したいところですが…

マニュアルは日本語なし、ソフトウェアも特になし。。。

最近の流れからするとソフトウェアやドライバはダウンロードするんだろうなというのは察しがつきますが、何の情報もありません。 

 

代理店のInMusicさんのサイトでもVIPソフトウェアのマニュアルしかない。。。

何にもわからないのでInMusicさんに直接問い合わせると

「本国AlesisのサイトのHPでアカウント作って製品登録すれば各ソフトのダウンロードとシリアルがわかりますよ」との事。

 

でAlesisのサイトでアカウントの作成と元箱もしくは本体に書いてあるバーコードを入力【(21)~で始まるコード】して製品登録をしてVIPソフトや付属のソフトをダウンロードしました。

 

VIPソフトウェアのインストール(この中に「Hybrid 3」、「VACUUM PRO」、「LOOM」「XPAND! 2」のソフトウェアも含まれてます。)そして、いざソフトの立ち上げ!って思ったら何やらエラーメッセージが…

 

f:id:Marronfieldsproduction:20160705152148p:plain

要iLokアカウントとのことです!

 

僕は別のソフトでiLok使ってたのですぐにシリアルコード入れてライセンスの認証が出来ましたが持ってない方はiLokライセンスマネージャーのソフト(フリーウェア)が必要です。

HPの製品情報にもiLokの記載は確認出来ませんでした…。

 

代理店のInMusicさんはとても丁寧に対応して頂きましたがHPに情報のせるとか、製品の中にプリント一枚でもいいからクイックインストールガイド的なものが欲しかったですね。これDAWとかパソコンに慣れてない方だと何もわからないですよ。。。

 

ハードウェアとしての日本語マニュアルはないかと問い合わせたらAKAIのUSB/MIDIキーボードのADVANCEと大体同じだからそっちを参考にして下さい」とのこと。。。

 

せめてPDFで日本語のマニュアル欲しかったなぁ。。。

というわけで価格もお手ごろで使える音源満載なので初心者の方にもうってつけだと思いますが使い出す前の時点である程度のDAWの経験が必要かもしれません。

 

ざっくりまとめると

①Alesisのサイトにアカウント作成+製品コードの入力

②VX49のドライバ、VIPソフトウェア、各ソフトウェアのダウンロード&インストール 

③iLokライセンスマネージャーにてライセンス認証

④VIPソフトウェアを立ち上げてソフト内のSTOREから「Eighty Eight Ensemble」「Velvet」「TransFuser」「AIR Creative FX Collection」のダウンロード&インストール 

 

インストールを終えて使ってみてますが価格と比較してもハードウェアの質感や操作性もまずまずだし、付属の音源のクオリティも高い良い商品だと思います。それだけにインストールに関するインフォメーションの悪さが残念というかもったいないなと思ってしまいます。

 

実際の使用レヴューはまた次回しようと思います!

 

Alesis VX49 ~vol.1~

ここ最近ライブで使えるMIDI鍵盤兼コントローラーを探してたんですがPower Rec(IKEBE楽器)さんに行く機会があってこのAlesis VX49を見つけていじってみたんですが気に入ったので買っちゃいました。(まだ届いてないのでレポートは後ほど。)

f:id:Marronfieldsproduction:20160704051417p:plain

 

ファーストインプレッション&購入の決め手になった点。

・ライブ用としての丁度いい49鍵盤(37鍵盤だとちょっと物足りないし61鍵盤だとサイズが大きくなってしまう。)

・ベロシティ(鍵盤を叩く強さ)&アフタータッチ(鍵盤を押さえた後の指の圧力によるコントロール)対応。この価格帯でアフタータッチ対応は貴重です。

アルペジエーター内蔵

・付属ソフトシンセ多数。

・わりとざっくりな感じのインターフェイスで使い方覚えればライブであまり迷わなそう。

・USBの他に標準5ピンのMIDI入出力端子があるので外部ハードウェアのコントロールも可能

・値段

 

付属ソフトも強力で一昔前ならこのソフトだけでもこのキーボード買うくらいの値段はしました。良いのか悪いのかはわかりませんがお財布にやさしい時代になったものですね。

 

付属ソフト

f:id:Marronfieldsproduction:20160704031846j:plain

Hybrid 3

高解像度アナログ&ウェーブテーブル・シンセ

VACUUM PRO

ポリフォニック・アナログ・チューブ・シンセ

LOOM

加算合成のポリフォニック・シンセ

XPAND! 2

4系統マルチティンバ音源モジュール

Eighty Eight Ensemble

リッチでナチュラルな高品位ピアノ音源

Velvet

ビンテージ感溢れるエレクトリックピアノ音源

TransFuser

リアルタイム・グルーブ制作プラットフォーム

この製品の特徴として4.3インチ高解像度フルカラーディスプレイによるVIPというソフトウェアによってソフト音源をハードシンセのように扱えるというのが売りのようです。

f:id:Marronfieldsproduction:20160704051152p:plain

f:id:Marronfieldsproduction:20160704051159p:plain

VIPというソフトはAKAI Professionalが開発して同社のADVANCEというUSB/MIDIキーボードにも搭載されてますね。

 ハードウェアから音色のブラウジング、エディットまで出来るNataive InstrumentsNKSみたいなものですかね。

 

 また実機が来たら使用レポート書いてみようと思います。

KORG Legacy Collection

KORGの往年の名機をソフトウェア化したバンドルコレクション、KORG Legacy Collection期間限定特別セールを実施だそうです。7月4日まで!

www.korg.com

KORGMIDIキーボードやコントローラーの関連製品を買うと¥9980(セール期間なら半額!)で買えちゃいます。(ダウンロード販売)

僕もこのソフト欲しさにコントローラー買いました(笑)

f:id:Marronfieldsproduction:20160629052905j:plain

もともとアナログエディションとデジタルエディションに別れて販売されてましが今はアナログ/デジタル両方のエディションがセットになっています。

Analog

MS-20

f:id:Marronfieldsproduction:20160629110143j:plain

78年発売のモノ(単音)シンセ。コンパクトなシンセながらパッチングなど幅広い音作りが可能。テクノ系のアーティストには常に人気があって現代でもMS-20miniとして復刻版が発売されるほどの人気のシンセです。またDSのソフトやアプリ版などもありKORGのアナログの代名詞ともいえるシンセです。

私的な使い方

特にベース、リードたまにSE作ったりします。 

 

Polysix

f:id:Marronfieldsproduction:20160629110146j:plain

1981年発売。海外のProphet-5に対抗して作られたといわれるポリフォニック(和音)シンセ。Prophetより1音多い6音です(笑)アナログっぽい厚めのストリングスやパッドなどが得意なシンセです。アルペジエーターも装備。

私的な使い方

ストリングスやシンセパッドで使います。シンセベースとしても結構好きで使います。

 

Mono/Poly

f:id:Marronfieldsproduction:20160629110148j:plain

1981年発売。モノ(フォニック)/ポリ(フォニック)なので単音で4つのオシレーターをユニゾン演奏も出来るし、4和音シンセとしても演奏出来ます。ソフト版はエフェクターも装備しているので音作りの幅はかなり広いです。

私的な使い方

このアナログシリーズの中ではかなり優等生なシンセなのでわりと何にでも使えますね。いいのか悪いのかわかりませんが、、、発音数も制限ありませんので。

 

アナログシンセの実機では発音数に制限がありましたがソフト版では発音ポリフォニック数が自由に設定出来るのでさらに幅広い使い方が可能です。

 

Digital

M1

f:id:Marronfieldsproduction:20160629110144g:plain

1988年発売。近年のアプリ化も記憶に新しいKORGシンセサイザーで最もヒットしたミュージックワークステーションの歴史的名機。ソフト版では必要なので省かれていますが8パート/8トラックシーケンサーも内蔵してその後のミュージシャンの制作スタイルをも変えてしまった名機です。あらゆるジャンルの音楽に使われて80年代末~90年代前半のシンセサイザーを使用した音楽には殆どこのM1が使われていると思います。

当時のKORGは経営が厳しく、YAMAHAから資金提供を受けてなんとか開発していたみたいですがこのM1の大ヒットで盛り返したとか。

その後もKORG01/W、TRINITY、TRITONOASYS、KRONOS等常に時代の先端をいくミュージックワークステーションシンセサイザーを発売し続けてます。

 

音を作るというよりはプリセットを選んで使えるシンセという感じです。KORGのPCMらしいガッツがあるというか派手な音がすでに確立されてて大好きです。基本最近のフィルターでウニョウニョ、ミョンミョンみたいた音は出ません(笑)まーそういう音にしたければエフェクトでいくらでも出来ますしね。

現代のソフト音源にくらべれば塵みたいなメモリーですが未だに使える音満載です。

ソフト版では当時別売りだっら音色ROMカードも全て内蔵しているのでこれだけでかなりの音が扱えます。しかも軽い!

クラブミュージックの音ってどうしてもローランドの某マシン系の音になってしまいますが「M1ピアノ」をはじめこのM1の音もかなり使われているのも事実。

僕は大好きなのでよく使いますが現代のソフトシンセなんかにあえてこの古いデジタルシンセを組み合わせてみるのも新鮮かもしれませんね。

私的な使い方

8パートのマルチ音源とてしても使えますが軽いので僕は単体でいくつも挿しちゃいます。とにかく音色数が多いのでどのジャンルにも使えます。ピアノ、オルガン、キーボード、ブラス、ストリングス系はよく使いますね。あとはこの時代の質感が欲しいときにあえてドラムやSEのサンプルやシンセ系の音使ったりとか。

 

WAVE STATION

f:id:Marronfieldsproduction:20160629110145g:plain

1990年発売。Prophet-5、Prophet-VSを開発したデイヴ・スミス氏をアドバイザーに迎えて開発されたシンセ。4つのデジタル波形をジョイスティックでミックスして自由度の高い音作りが可能です。またウェーブシーケンスという波形の再生する順番をシーケンスさせる機能もあり、当時は他にないかなりマニアックな音作りが出来るシンセサイザーでした。

個人的にラック版のWAVESTATION A/D持ってたので思い入れのあるシンセでもあります。

またソフト版はオリジナルより波形が大幅に追加されてるので単純にPCMシンセとしても十分使えます。この時代のデジタルシンセのソフトってなかなかないので重宝しますね。

私的な使い方

M1同様プリセットが多いのでこちらも守備範囲はかなり広いです。基本的な楽器音の波形は網羅してますが民族系楽器の波形が多いのも良いですね。こちらは音色ブラウズ機能がないので久々に使うとどこにあったのか忘れます(笑)

ベース、ベル系、パッド系なんかでよく使います。たまにウェーブシーケンス組んだりとか。

時間があったらもっとじっくりウェーブシーケンス組んでみたいと思ってますが中々実現しません。。。

 

エフェクター

MDE-X

90年代後半に大ヒットしたKORG TRITONの好評だったエフェクター部分をソフトしたもの。確実に良い仕事してくれますね。

私的な使い方

バーブやディレイは結構使います。ただ表示が小さいので見辛いです。。。

 

このレガシー(遺産)コレクション、本家KORGが作ってるだけあってシンセとしてはクオリティも高くて殆ど不満はないのですがさすがに10年以上も前のソフトですのでちょっと設計とかGUIとか新しくして欲しいですね。有料でもいいので。

一時期名機TRITONVST化されるなんてウワサも流れて画面まで出たんですがフェイクだったみたいです。。。

本当にこのソフトは困った時によく助けられてるし、大好きなのでまた気が向いたらこのブログでなんか書いてみたいと思います。

 

製品情報

www.korg.com

こちらのコントローラーを買うともれなくKORG Legacy Collectionが付いてきちゃうみたいです!KORGさん太っ腹っ!

基本パソコン用のコントローラーですがTRITON taktileの方は90年代の名機「TRITON」のシンセ音源まで入ってます!

(出力がピンジャックのみなのが非常に残念です。。。)

 

 こちらの商品についてくる「M1 Le」からだとさらにお得にKORG Legacy Collectionにアップグレードできるみたいですね。

SOFT BALLET - FORM(1995)

FORMは1995年にリリースされたSOFT BALLETの6thアルバム。

最初の解散前の作品になります。

本作は1994年の藤井さんとBUCK-TICK今井寿さんとのインダストリアル・ユニットのSCHAFT森岡さんのソロなどの課外活動の後に制作されました。

そして本作リリース後のツアーの初日に解散宣言がされました。とてもショックだったのを覚えています。アルバム制作前に解散が決まってたのかな?

今までは基本分業のスタイルで制作していましたが今回は制作にあたってバンドとしては初の合宿したそうで共作が多いのが特徴です。森岡さんがメインの作曲をして全体のアレンジは藤井さんって感じですね。

彼らならではの緻密な電子音はもちろん健在ですがギターや生ドラムのサウンドなどこれまで以上にバンドっぽいサウンドがフィーチャーされているのが特徴です。

解散前の作品だからかも知れませんがラストアルバムとしては個人的にはもう少しボリューム(曲数)が欲しかったかな。当時の彼らならも彼らならもっといろいろ出来たと思うし。

アルバム完成して当時のインタビューで森岡さんは今後のバンドの展望を聞かれてローリング・ストーンズ的な継続を目指すか、キング・クリムゾン的な発展的解消をするか」みたいな事をおっしゃってました。結局解散したから発展的解消だったんですかね.。

サウンド的にこの時期の藤井さんはライブでもギターを弾くことが多くなりギターの音色やアレンジも凝ってます。

当時のインタビューで藤井氏は当時のYAMAHAのフラッグシッブのサンプラー・A7000にギターやドラムやシンセなどいろいろな素材を取り込んで加工や編集したみたいなことをインタビューでおっしゃってた気がします。

単純にバンドサウンドを取り入れだけじゃなくてサンプラー等でデジタル処理するあたりは彼ららしいやり方ですね。今では当たり前の手法も20年以上も前からやっていた彼らはやはり先をいっていたと思います。

 

あの時解散しないでそれぞれソロ活動しながらでもバンドは継続して欲しかったと思います。あの時代だと難しかったのかな。そういう意味でminus(-)はいいバランスで活動出来てたと思うし、これからが楽しみなユニットでした。

 

f:id:Marronfieldsproduction:20160628033641j:plain

M01. YOU (詞)遠藤遼一 (曲)森岡賢  (編)藤井麻輝

シングルカットされた本曲はSOFT BALLET流バンドサウンドといった感じです。生ドラムっぽいループや左右に振られたギターのサウンドやアレンジも凝ってます。

M02. PHOENIX (詞)遠藤遼一(曲編)森岡賢, 藤井麻輝

打ち込みダンスビートに強調されたシンセベースのライン。こちらの方が森岡さんらしいSOFT BALLETのシングル!」って感じの曲ですね。解散前のテレビでも演奏されてました。

M03. PERFECTION (詞)遠藤遼一 (曲)森岡賢 (編)森岡賢, 藤井麻輝

民族っぽいフレーズに生ドラムが絡む曲。遠藤氏のヴォーカルは前作のオペラ的っていうよりはロック的な感じになったかな。

M04. RIDE (詞)遠藤遼一, 藤井麻輝  (曲)森岡賢, 藤井麻輝, 遠藤遼一 (編)藤井麻輝, 森岡賢

ギターのカッティングとブレイクビーツっぽい生ドラム音がメインの曲。後ろで鳴ってるシンセやギターの音もよく聴くと面白いです。

M05. U (詞曲編)藤井麻輝 

藤井さんらしいインダストリアル曲。ファンサービスかな(笑)

M05. NO-ONE LIVES ON MARS (詞)遠藤遼一 (曲)藤井麻輝, 遠藤遼一 (編)藤井麻輝

ギターで布袋寅泰さんが参加。森岡さんはSOFT BALLET解散後は布袋さんのバンドのサポートキーボーディストとして参加したりしてました。もともと布袋さんはEBMなどの打ち込みの音楽も好きみたいなので交流はあったのかな。

M06. LAST SONG (詞曲)森岡賢 (編)森岡賢, 藤井麻輝

森岡さん作詞曲の美しいバラード。綺麗なシンセをバックに遠藤さんが歌いあげます。ミュート・トランペットや女性ヴォーカルもいい感じです。

今回メインコンポーザーの森岡さんは前年にソロアルバムを出しているのでその影響もある感じがしますね。

M07. JAIL OF FREEDOM (詞)遠藤遼一, 藤井麻輝 (曲編)藤井麻輝, 森岡賢

EBMの発展形ともいえそうな緊張感あるナンバー。遠藤氏のラップ風ヴォイス、潰れたシンセベースのリフがカッコ良いです。リズムマシンのドラム音とブレイクビーツっぽい生音の対比も良い感じです。

M08. ROMAN (詞)遠藤遼一, 藤井麻輝 (曲)森岡賢 (編)藤井麻輝, 森岡賢

アルバムのラストはこれまでにない感じの爽やかでストレートなロック風の曲で幕閉じます。

曲はシンプルですがギターの音や配置は凝ってますね。

吹っ切れたような解放感がありラストを意識して作ったのかな。

 

アルバム未収録曲

Eye (曲編)藤井麻輝 

シングル「You」に収録。生ドラムのビートにノイズやSEが絡むヘヴィで実験的なインスト曲。

 THE MAD CAPSULE MARKETS(当時)CRA¥(TAKESHI UEDA 現AA=)がベースで参加しています。

 

 

…とこんな感じで僕のSOFT BALLETのアルバムレヴューは終わりです。

その後の再結成はやっぱり嬉しかったけど僕にとっては違うバンドになってしまってました。「あの頃と同じようにはしたくない」っていうのもあるでしょうし、ご本人達だけの意志じゃないとも思いますけど。特に遠藤さんは温度差あり過ぎたかな。ENDSはライブも何回か行ったし、大好きなんですが再結成はそのままENDSをSOFT BALLETに持ち込まれた感じがして違和感が拭えませんでした。リスナーとはわがままなものですね。。。

やはり僕にとってのSOFT BALLETは89~95年のバンドだったんだと思います。

現代は音楽ビジネス/流通の形態があの頃とは全く違ってしまってSOFT BALLETが活躍して頃がメジャーレーベルがお金を使って本当に良い作品/面白い作品を作って提供してくれた最後の時代なのかなとか最近ふと思います。

 

SOFT BALLETでの活動を一番望んでいた森岡さんも自身も再結成を「消化不良」と後におっしゃっていましたしね。minus(-)で活動を始めるあたり、いつかまたいい形で再結成してくれるのかなとか思ったり。

 

再再結成叶わない現実になってしまいましたが…邦楽とか洋楽とかそんな垣根をとっぱらってカッコ良い音楽を作ってくれたバンドでした。これからも僕は最高のリスペクトを込めて大好きなSOFT BALLETを聴き続けるでしょう!

SOFT BALLET - INCUBATE(1993)

INCUBATEは1993年にリリースされたSOFT BALLETの5thアルバム。

前作「MILLION MIRRORSではわりとコンセプチュアルな音作りでしたが本作ではポップ志向の森岡/インダストリアルや実験性重視の藤井の制作スタイルに回帰して両作曲者の作風も円熟して個性がより明確に出ています。

森岡さんはそれまで曲作りにはハードウェアのシーケンサーを使っていたけどこの作品から曲作りにコンピューターを導入したってインタビューで答えていた気がします。

個人的に初めて買ったSOFTBALLETの作品であり、最高傑作だと思っています。

f:id:Marronfieldsproduction:20160624045730j:plain

全作詞 遠藤遼一(M10のみ作詞作曲 藤井麻輝) ()は作曲者

M01. PARADE (森岡賢)

重厚なオーケストラとダンスビートをミックスした大曲。そこに遠藤氏のオペラチックなヴォーカルが乗ってSOFTBALLETならではの楽曲となっています。

M02. JEWEL SNAKE (森岡賢)

森岡さんらしいお得意のノリのロックっぽい良いシャッフルビート曲。ギターのアレンジも良い感じです。

M03. WHITE SHAMAN (森岡賢)

シングルカットもされた森岡氏お得意のダンスビート。妖しいながらもポップでノリの良い後期SOFT BALLETの代表曲。

個人的に初めて聴いたSOFTBALLETの楽曲で一発でノックアウトしました。テレビで初めて見た森岡さんのクネクネダンスはもちろん衝撃でしたし(笑)音もフレーズも歌も今聴いてもカッコ良いです。

M04. TRANSCODE (藤井麻輝)

シンセの効果音、声のナレーションを使った曲というよりは空間の様なSEという感じの作品です。

M05. DEEP-SETS (藤井麻輝)

藤井氏作曲の壮大で妖艶な雰囲気もあるナンバー。藤井氏はSOFT BALLET時代のお気に入りの曲は?って質問にこの曲を答えてた気がします。

M06.INFANTILE VICE (藤井麻輝)

SOFT BALLETの音楽性からは意外な(笑)アコースティックギターデュオのゴンチチの2人が参加しています。マイナーな曲調でこの曲は前作のイメージがあるかな。

M07. PHASE (森岡賢)

祈りの様な綺麗な曲。こちらも前作の「FAIRY TALE」を彷彿させます。

M08. ENGAGING UNIVERSE (森岡賢)

シングルカットされた爽やかでドリーミングなストレートなエレクトロ・ポップ。シンセのピアノやストリングスが綺麗な音に遠藤氏のオペラチックなヴォーカルが重なるSOFTBALLETの極上ポップソング。個人的にライブでコピーもした思い出の曲ですね。

M09. PILED HIGHER DEEPER (藤井麻輝)

藤井氏お得意のヘヴィなインダストリアル・ロック。当時THE MAD CAPSULE MARKETSのメンバーのCRA¥(TAKESHI UEDA 現AA=)- ベースISHIG∀KI(石垣愛)- ギターが参加しています。

M10. GENE SETS (藤井麻輝)

続いて藤井氏の歌のないインダストリアル曲。当時のレーベルはよくこんなやりたい放題の曲許したなぁって感じですね(笑)

M11. MARBLE (森岡賢)

ラストは重いシンセベースで始まるマイナーなミディアムなナンバー。トランペットが楽曲の重くダウナーな世界観を彩ります。

 

アルバム未収録曲

CONSCIOUSNESS (森岡賢)

 WHITE SHAMANのシングルに収録された全体的に浮遊感のあるアンビエント・ポップな感じの曲。遠藤氏のオペラチックなヴォーカル、デジタルシンセっぽいベル系の音やボイスの音が心地よいSOFT BALLET流子守唄のような曲。

 

 

SOFT BALLET - MILLION MIRRORS(1992)

MILLION MIRRORSは1992年にリリースされたSOFT BALLETの4thアルバム。

アルファレーベルからビクターのXEOレーベルに移籍してから最初の作品となります。

今作はレーベル移籍後初の作品で気合いが入っていたみたいで「ミーハーなファンは駆遂する」とのことで(笑)SOFT BALLET史上最もダークでシリアスで重い作品です。サウンドもこれまでは良くも悪くもテクノ、ニューウェーヴ、インダスリアル、EBMの影響が強い感じでしたが、今回からそれらを昇華して彼らならではの世界観を構築しています。当時国内のメジャーな音楽でアンビエントやノイズを積極的に取り入れていたのは彼らとBUCK-TICKくらいでしょう。

そのBUCK-TICKのギタリスト今井寿さんは藤井さんとのインダストリアル・ユニットのSCHAFTの活動でもおなじみです。今作の「MEDDLER」にギターで参加しています。

サウンドの変化も顕著ですが遠藤氏のヴォーカルが飛躍的に向上してそれまではどちらかというとSOFTBALLETってヴォーカルよりサウンドの方がインパクトが強い感じでしたが音と見事に調和しています。もともとお父様がオペラの歌手だったみたいですがそのへんの才能も今作で開花したのかなと思います。

これまでの作品の中でも難解な感じで賛否両論の作品ですが最高傑作に挙げるファンも少なくない作品です。当時J-POPの市場でこんな作品出してたなんて今では信じられません。

当時のライブはメンバー3人にサポート・ドラマー2人という異色の編成でした。minus(-)も女性ドラマー2人という編成でしたね。

f:id:Marronfieldsproduction:20160622202312j:plain

全作詞 遠藤遼一 ()は作曲者 

M01. FRACTAL (森岡賢)

オープニングナンバーは森岡氏作曲のミディアムなテンポで重厚で覚醒するようなナンバー。今までは森岡/藤井の曲っていうは明確な感じがありましたが本作はコンセプトに沿ったような音作りになっています。

遠藤氏の低音ヴォーカルも磨きが掛かって音の世界と見事に調和しています。

再結成のSummer Sonicのライブでも演奏されてました。

M02. WHOLE THE WHOLE (森岡賢)

ダークながらも軽快でテンポの良いポップな曲。ブッ太いシンセベースが気持ち良いです。

M03. A SHEPHERD'S SON (森岡賢)

ピアノ、オルガン、ブラスが効果的に使われているシャッフルナンバー。ノリは良いけどダークで引き込まれそうな曲です。

M04. VIETNAM (藤井麻輝)

森岡曲が3曲続いたあとは藤井氏の重厚なナンバー。ノイズから始まって赤ちゃんの泣き声のサンプリングやノイジーなリズムと綺麗なストリングスサウンドのコントラストが美しいです。後の藤井さんの音の方向性を決定付けたような曲ですね

M05. INSTINCT? (森岡賢)

シンプルなシンセベースのリフを生かしたアップテンポなナンバー。ギターのリフも入って聴きやすいです。後半はリズムも変わって重厚な展開になります。解散時のライブ/テレビ出演でも演奏されてました。森岡氏の「Sound masturbation」のパフォーマンスとエアギターが印象的でしたね(笑)

…個人的には大昔にライブでやったりしていろんな意味で思い出深い曲です。。。(黒歴史)

M06. HYSTERIA (藤井麻輝, 森岡賢)

バンド史上初となる森岡/藤井による共作ナンバー。

シンセベースにリフにいろんな音が絡んでいく感じです。女性ヴォーカルが入っていたりと本作の中ではダークながらわりと軽めな感じの曲です。

M07. FAIRY TALE (森岡賢)

綺麗なオーケストラアレンジとポップな曲調が印象的な森岡氏の作曲ナンバー。ピアノが効果的に使われていてシーケンスやリズムパートは当時のヨーロッパのエレクトロポップを彷彿させます。次作の「INCUBATE」の「PARADE」にも続く綺麗でポップな曲ですがアルファ時代にはなかった森岡流ポップといった感じです。

M08. MEDDLER (藤井麻輝)

BUCK-TICK今井寿氏がギターで参加した曲。マイナーなギターのフレーズが繰り返されて(サンプリングかな?)ダビングされた遠藤氏のヴォーカルが不穏な感じで響きます。間奏に変なギターソロ(?)みたいな音が入ってますがこれも今井氏かな?

M09. THRESHOLD (YELLOW-MIX) (藤井麻輝)

藤井氏曰く「今作で唯一のファンサービス」とのことです(笑)ノイズで始まり、ギターのリフ(サンプリング?)とEBM的なシンセベースと暴力的なビートが曲を支配しています。遠藤氏のヴォーカルやシンセのサウンドもディストーション処理されていて曲全体が緊張感があってカッコ良いですね。

海外でもシングルがリリースされてたみたいですね。当時の海外のインダストリアル/EBMのアーティストと比べても全くひけを取らないクオリティで現在だったらもっと海外でも評価されていたでしょうね。

M10. THRESHOLD (WHITE-MIX) (藤井麻輝)

こちらのミックスはブレイクビーツ4つ打ちのリズムを強調したよりダンサブルな感じに仕上がっています。当時海外でバカ売れしていたKLFみたいな気もしなくもないですが(笑)元曲の持つ緊張感はそのまま継承されていますね。手法自体は20年以上前だから古さもあるけどやっぱりカッコ良いですね。