0からのシンセサイザーのくりっぱーこと
Kurippertronixxx@Kurippersynthです。
KORGさんの往年の名機、
DW-6000 / 8000を再現したプラグイン
Full Buket Music FB-7999の動画連動ブログです。
今回はFull Buket Music FB-7999の
基本的な操作の解説です。
Full Bucket Music FB-7999とは
1985年に発売された
DW-6000(6音ポリフォニック)
翌年に発売されたDW-8000(8音ポリフォニック)
というシンセサイザーを
ソフトウェアで再現したものです。
このDW-6000 / 8000の特徴は
【D.W.G.S.(Digital Waveform Generator System)】音源
DW(デジタルウェイヴ)をオシレーターにしたシンセサイザーです。
当時のデジタル技術はまだまだ黎明期だったため
デジタルオシレーター以降のフィルター、アンプは
アナログのVCF、VCAというシンセサイズの流れでした。
いわゆるハイブリッドシンセサイザー
といわれたシンセサイザーです。
ハイブリッドシンセサイザーは
アナログともフルデジタルとも違う質感が魅力で
DWシンセサイザーの著名ユーザーには
Juno Reactor、 Depeche Mode、 Dream Theater
Joe Zawinul、Keith Emersonなどなど
錚々たるアーティスト達にも使用されていました♪
そしてこのFull Buket Music FB-7999は
なんと無料(寄与)でダウンロードして使用可能です!
Full Bucket Music FB-7999は
VST / Audio Unitで使用可能なプラグインです。
画面の何もないところを右クリックすると
最大400%まで画面サイズの変更が可能です。
【KEY ASSIGN】
〔POLY 1〕
1 ~ 8(1 ~ 6)の発音を順番にします。
リリースの長い音に適したモードです。
〔POLY 2〕
1 つの発音でサウンドを鳴らします。
ポルタメントの和音奏法に適したモードです。
〔UNISON 1〕
ひとつの発音で8音すべて鳴らします。
デチューンでピッチがずれて厚みのあるサウンドになります。
後から鳴らす音にもエンベロープがかかります。
〔UNISON 2〕
シングルトリガーで動作します。
後から鳴らす音にエンベロープがかかりません。
オリジナルのDWシンセサイザーのエディットは
パラメーターをひとつずつ選択して
値をコントロールするという
ちょっと面倒な感じでしたが(^^;
Full Bucket Music FB-7999は
すべてのパラメーターが表示されていて
そのまま快適にエディットが可能です。
FB-7999は2つのデジタルオシレーターでサウンド作りをします。
FB-7999はDWシリーズ同様に16種類のデジタル波形を使用可能です。
01:ノコギリ波
02:パルス波
03:アコースティックピアノ
04:エレクトリックピアノ
05:エレクトリックピアノ(ハード)
06:クラビネット
07:オルガン
08:ブラス
09:サックス
10:バイオリン
11:アコースティックギター
12:エレクトリックギター
13:エレクトリックベース
14:デジタルベース
15:ベル
16:サイン波 オルガン、口笛
【OSC 1 / 2】
〔OCTAVE〕
〔WAVEFORM〕
1~16のデジタルオシレーターを選択します。
〔LEVEL〕
〔INTERVAL〕(OSC 2のみ)
OSC1に対しての音程(1度、短3度、長3度、4度、5度)を設定します。
〔DETUNE〕(OSC 2のみ)
ピッチを微調整します。
【AUTO BEND】
ノートオン時のピッチの変化をコントロールします。
〔SELECT〕
オートベンドするオシレーターを選択します。
0:オートベンドオフ
1:OSC 1のみ
2:OSC 2のみ
3:OSC 1 / 2
〔MODE〕
オートベンドによってピッチが上がるか、下がるか選択します。
1:ノートオン後ピッチが上がります。
2:ノートオン後ピッチが下がります。
〔TIME〕
ノートオンしてからベンディングの時間をコントロールします。
〔INTENCIY〕
ベンディングの深さをコントロールします。
【NOISE】〔LEVEL〕
OSC 1 / 2とは別にノイズを出力するレベルをコントロールします。
【VCF】
FB-7999はアナログのVCF(Voltage Controlled Filter)が再現されています。
〔CUTOFF〕
サウンドの明るさをコントロールします。値を上げると明るい音になります。
〔RESONANCE〕
周波数のピークを持ち上げてサウンドにクセをつけます。
〔KBD TRACK〕
音域によるカットオフの明るさをコントロールします。
〔POLARITY〕
EGによるカットオフの変化を選択します。通常は1で2は逆の変化をします。
〔EG INT〕
EGによるフィルターの変化の深さをコントロールします。
【EG】とはEnvelope Generatorの略で
ポイントでカーヴ描いてサウンドに時間的変化をあたえます。
通常のシンセサイザーは
A:ATTACK
D:DECAY
S:SUSTAIN
R:RELEASE
の4ポイントですがFB-7999では
〔A:ATTACK〕
サウンドの立ち上がりの時間
〔D:DECAY〕
アタックのあとの減衰の時間
〔B:BREAK.P〕
ディケイのあとのレベル
〔S:SLOPE.T〕
ブレイクポイントからサスティンまでの時間
〔S:SUSTAIN〕
スロープタイムのあとのレベル
〔R:RELEASE〕
ノートオフあとの減衰時間
の6ポイントとユニークな設計になっています。
〔VELOCITY SENS〕
ノートオンの強弱によるフィルターの変化をコントロールします。
【VCA EG】ではVCF同様に音量の時間的変化をコントロールします。
Full Bucket Music FB-7999 操作方法
D.W.G.S.波形自体は
FMやウェーヴテーブル音源のように波形の形を変えたり
あまり複雑なシンセサイズはできませんが
DWシンセサイザー(FB-7999)の音作りは
デジタル波形を選んでアナログシンセシスと同様に加工する
といった感じなので
狙った音が作りやすくとてもシンプルで扱いやすいです。
本来のDWシンセサイザーは
ひとつずつパラメーターを呼び出して
エディットするという感じでしたが
FB-7999では
そのままパラメーターをエディットできるし、
MIDIコントローラーにパラメーターを
わりあてしたりできるので良いですね^^
【D.W.G.S.(Digital Waveform Generator System)】音源は
その後KORGさん初のサンプラーDSS / DSM-1にも搭載されました。
DSS / DSM-1はむかしくりっぱーも持っていて
めっちゃお気に入りのシンセ / サンプラーでした♪
デジタルDWGSオシレーター+サンプリング音源+アナログシンセシス
というとてもユニークなマシンでしたが
ヒットとまではいきませんでした。
(90年代に坂本龍一氏がDSM-1を使用したことで一瞬再評価されましたが)
DSS-1 / DSM-1のあと…そして歴史的名機M1が誕生しました。
DWGS波形も入っています。
DW 6000 / 8000は日陰的な存在でしたが
デジタル波形を採用したという点で
その後のKORGさんにとって重要なシンセサイザーだった気がします。
そしてFull Buket Musicさんは
今回のFB-7999以外にも
プラグイン化して
無償で配布されているという
KORGシンセ愛に溢れた方です。
Full Buket Music FB-7999は
プリセットもあの時代のサウンドって感じでよい感じです♪
無料ですし、シンプルで楽しいシンセサイザーなので
ぜひ使ってみてください^^
Full Buket Music FB-7999 くりっぱーチャンネル再生リスト
見にきていただけるとうれしいです^^