0からのシンセサイザーのくりっぱーこと
Kurippertronixxx@Kurippersynthです。
Rolandさんの名機をコンパクトにモデリングした
BoutiqueシリーズのJD-08 の解説動画連動ブログです。
Roland Boutique JD-08 解説 ローランド 操作方法
今回はRoland Boutique JD-08のの基本的な操作についての解説です。
Roland Boutique JD-08は1991年に発売されたRolandさんの名機、
JD-800をBoutiqueシリーズで再現したものです。
JD-800がリリースされた90年代初頭のシンセサイザーはつまみやスライダーを排除したスタイリッシュな外観でディスプレイとボタンのみでエディットしていくPCM(サンプリング)のワークステーションシンセサイザーが全盛でした。
JD-800はフルデジタルシンセサイザーのD-50をベースに「return to the roots of synthesis(シンセサイザーのルーツへ戻る)」をコンセプトにPCMシンセサイザーでありながらアナログシンセサイザー同等のコントロールを実現しました。
当時のシンセサイザーで要塞の如く、ズラリと並んだスライダーで音創りするJD-800は見た目だけでもカッコ良く、圧巻でしたね☆
日本国内では小室哲哉さんが数々のヒット曲で使用したプリセット A53番 「Ac. Piano」のピアノが有名ですね。
(小室さんのインスタでJD-08のピアノを弾いてる動画が見れます)
国内では小室さんの使用が有名過ぎますが笑
他の著名ユーザーは
Genesis、Emerson Lake & Palmer、808 State,、Ken Ishii
Depeche Mode、Underworld、Mouse on Mars、Dream Theater
などなど当時第一線で活躍していた錚々たるアーティストにも使用されていました。
そしてJD-800の内蔵波形やファクトリープリセットはOmnisphereでおなじみのSpectrasonics社を立後にち上げるエリック・パーシング氏が作成していたそうです。
JD-800は同時発音数24音でしたが、JD-08ではなんと128音になり、さらにアルペジエーターや2パートのポリフォニック・シーケンサーを搭載して現代でも通用する使用になっています。
EXT CLK INもあるのでKORG volcaシリーズなどの機器の同期もかんたんにできます。
Roland Boutiqueシリーズなので電池駆動 / スピーカー内臓なのでどこでも音を鳴らせますし、さらにUSB type Cでパソコンと接続してJD-08をオーディオI / Fとして使うことも可能です。
※USB type Cケーブルは同梱していないので事前に準備しておきましょう。
〔BANK ABCD 1 ~ 8〕
バンクを選択します。同じボタンを押すたびにA~Dバンクが切り替わります。
〔NUMBER 1 ~ 8〕
A~Dバンクの中から任意のパッチを選択します。
53番ピアノを使いたいなら
〔BANK 5〕〔NUMBER 3〕という感じですね笑
JD-08は2パートの演奏が可能で[NOTE]ボタンを押しながら[TONE A]ボタン、[TONE B]ボタンを押してパートを切り替えることが可能です。
Roland Boutique JD-08は〔TONE A ~ D〕をレイヤーとして1つのPATCHとして扱います。
通常で〔TONE A ~ D〕を押すとオン/オフ(点灯)
〔LAYER ACTIVE〕をオンにして
〔TONE A ~ D〕を押すとエディット可能になります(点滅)
JD-800にはなかったJD-08の機能として〔ARPEGGIO〕機能があります。
2音以上の音をさまざまな順番で演奏するいわゆるアルペジエーター奏法が可能になります。
【ARPEGGIO】ボタンを押すとアルペジエーターでの演奏が可能になります。
〔NOTE〕ボタンを押すとJD-08のステップボタンが鍵盤になって本体のみで音を鳴らせます。
〔NOTE〕ボタン押して→〔SOLO〕ボタンで
・点灯:ソロモードで発音します。
・消灯:ポリフォニックモード発音します。
ソロモード時に〔PORTAMENTO〕ボタンで
・点灯:音程の変化遅らせて演奏にうねりを加えます。
・消灯:通常の発音をします。
【COMMON】【EFFECTS】を同時に押すとステップシーケンサーのモードになります。
ステップシーケンサーもJD-08で搭載された機能です。
最大64ステップの自動演奏が可能になります。
シーケンスは「パターン」として保存されて
1パターン最大64ステップ
グループ(A / B)、バンク(1 ~ 8)、ナンバー(1 ~ 8)として
最大128のパターンを保存可能です。
ステップシーケンスではベロシティの強弱やゲートタイム(長さ)パラメーターの動きを保存することも可能です。
JD-08のステップシーケンサーは逆再生からランダム再生までさまざまな演奏が可能です。
アルペジエーターやステップシーケンサーの詳しい使い方はまたあとの回で解説したいと思います。
【COMMON】で各設定【EFFECTS】でエフェクトの設定をします。
【EFFECTS】は
【EFFECT A】
【EFFECT B】
ディレイ、コーラス、リバーブ
で構成されていてステップのボタンで各パラメーターを選択〔PUSH ENTER〕のエンコーダーを押して選択、回してパラメーターの選択をします。
【WG】
いわゆるオシレーターのセクションです。
108のPCMの中から波形を選択してピッチのコントロールなどをおこないます。
【TVF】
サウンドの明るさをコントロールするフィルターのセクションです。
LPF / BPF / HPF3つのフィルターを選択可能です。
【TVA】
音量をコントロールします。
【LFO 1 / 2】
Low Frequency Oscillatorの略で低い周波数のオシレーターを使ってサウンドを周期的に変化させます。
【PITCH / TVF / TVA ENV】
ピッチ、フィルター、アンプをそれぞれENV(エンベロープ)でカーヴを作成して時間的な変化をあたえます。
【EXT CLK IN】
SYNC OUTのある外部機器とつないでアルペジエーターやステップシーケンサーのテンポを同期させることが可能です。
【PALETTE】では一度操作したパラメーターを【PALETTE】のスライダーでコントロール可能です。ひとつのTONEのみなんですかね??
動画ではやってませんがコンピューターに専用ドライバをインストールして
JD-08をオーディオインターフェイスとして使用することが可能です。
(くりっぱーのWindows 10の環境で確認できました。)
JD-08のサウンドを直接録音することが可能です。
Roland Boutique JD-08 解説 ローランド 操作方法
JD-08はくりっぱー的に初のRoland Boutiqueシリーズ、
そして「超」ひさしぶりのローランドシンセサイザーです♪
シンセパッドやベル、マレットあたりのサウンドは「もろに90'sサウンド」って感じですね♪煌びやかだけどクセが強過ぎないっていうRolandさんらしい良い音です♪
波形の選択以降はシンプルなアナログシンセシスって感じなのでとくに難しいシンセサイザーではないと思います。
オリジナルのJD-800はくりっぱーが音楽やシンセサイザーに興味持った頃に活躍してたシンセサイザーですし、
90年代のRolandさんのPCMシンセサイザーといえば世界的に大ヒットしたJVシリーズもありました。
くりっぱーもJV-1080を愛用してましたし当時の音楽制作のサウンドの核でした。
このあたりのPCMサウンドはくりっぱーにとってのシンセサウンドっていうイメージがやっぱり…どうしても抜けないんですよね笑
アナログ、FM、ウェーヴテーブルときてそろそろPCMの時代がまた来るんじゃないと勝手に思ってます笑
余談ですが、このシンセとなると、とにかく53番ピアノですが笑
小室さんがプロデュースしていたシンセサイザー、
YAMAHAさんのEOS B2000にも「TK Piano」というJD-800のピアノの音をサンプリングしたと思われるプリセットのピアノの音が入ってましたね笑
まー、くりっぱー的にシンセの入り口は小室哲哉さん / TM Networkでしたが53番ピアノには…とくに思い入れないっす笑
JD-800のシンセサイズ機能を強力にしたラック版の「Super JD」JD-990を持ってましたが
JD-800のサウンドをベースにオシレーターシンクやクロスモジュレーションなどの変調が可能でPCMでありながら過激な変調ができたと記憶しています笑
一時期断捨離モードだったのですべて処分してしまいました(^^;
…とJDのサウンド聴いてたらいろいろ思い出してしまいました笑
2000年以降はソフトウェアシンセサイザーの台頭、モジュラーシンセサイザーの普及など時代とともにシンセサイザーの使い方も在り方もどんどん変わってきました。
大手国内メーカーさんのハードウェアシンセサイザーも現在Boutique、volca、refaceシリーズなど現代の仕様あわせてコンパクトにモデファイされたシンセサイザーがメインになってますよね。
いまはあの当時にはないいろんなシーケンサーやエフェクターもあるしどこか懐かしくてどこか新しいRoland Boutique JD-08をあの当時とはまた違う現代ならではの面白い使い方ができたらいいなと思います♪
次回はシンセサイズを掘り下げた動画を作ろうと思います♪
ではまた次回!
Roland Boutique JD-08 くりっぱーチャンネル再生リスト
ハードウェア / アプリ等の一発録音のマシンライブ演奏を公開しています。
見にきていただけるとうれしいです^^