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SEQUENTIAL Prophet-10 Module プロフェット 操作方法 その1~基礎操作編~|初心者でもわかる 解説

0からのシンセサイザーのくりっぱーこと

Kurippertronixxx@Kurippersynthです。

  

名機オブ名機のProphet-5の10ボイスのモジュールバージョンのSEQUENTIAL Prophet-10 Moduleの動画連動ブログです。

 

SEQUENTIAL Prophet-10 Module その1~基礎操作編~ ブログ連動動画

 

SEQUENTIAL Prophet-10 Module プロフェット 操作方法 

その1 ~基礎操作編~|初心者でもわかる 解説

 

 


 

 

 

 

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今回はSEQUENTIAL Prophet-10 Moduleの基本的な操作についての解説です。

SEQUENTIAL Prophet-10 Moduleとは?
 

 

預言者と名づけられたProphet-5は惜しくも昨年亡くなられたDave Smith氏のSequential Circuits(現Sequential)社から1978年に発売されて以来、あらゆるミューシャンに愛用されてmoogシンセサイザーとともに名機オブアナログシンセサイザーの代名詞となったシンセサイザーです。

 

1978年、すでに完成していた伝説の名機Prophet-5 Rev1と並行して10ボイスを搭載した Prophet-10の開発も行われていました。プロトタイプに費やした多くの時間にも関わらず、当時のハードウェアでは筐体内部の熱処置とVCOの温度補償の精度の問題で20基にも及ぶアナログ・オシレーターのチューニングを常に安定させることは困難でした。


そのため当時はProphet-10の生産を断念する結果になったのですが、その幻の Prophet-10 が現代のテクノロジーで遂に完成しました。

 
当時のシンセサイザーはモノフォニック(単音)が主流でしたがProphet 5は5音のポリフォニックの発音が可能でベース、リード以外にもシンセパッドやシンセストリングス、シンセブラス、オルガン系のサウンドの再現など音楽的な音作りの幅もかなり広がったと思います。
 
教授こと坂本龍一さんが愛したシンセサイザーとしても有名ですね。坂本教授が在籍していたイエローマジックオーケストラことYMOやイギリスのバンドJAPANはProphet 5を活かしたサウンドを作ってました。

 

当時のシンセサイザーは単音(モノフォニック)でメモリーできない機種がほとんどだったので5音同時発音できて音色をメモリーできることも革新的だったそうです。

 

Prophet 5は定番のアナログシンセサウンドから「ポリモジュレーション」という機能でシンプルな操作で複雑な変調や倍音を生み出すことができるのが特徴です。

 

以前くりっぱーチャンネルでProphet 5をソフトウェアで再現したARTURIAさんの「Prophet V」「Prophet-5V」を取り上げました。

 

 

 

…そして今回は実機でしかも10ボイスのProphet-10です!

 

やっぱり10ボイスだとリリースを含めた演奏にも余裕があってイイ感じですね!^^

 

Prophet-10にはProphet-5と全く同じ挙動 = 5ボイスのみの動作を再現する「ボイスリミット」機能が搭載されています。ボイスリミット機能をオンにすることで、楽器としての Prophet-5 を完全に再現することも可能です。

 

このSEQUENTIAL Prophet-10 ModuleはくりっぱーがMNGしたものではなく、Twitterで仲良くさせていただいてるJoshua Okazakiさん@familylife555)にお借りして動画制作させていただいております。感謝!

 

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SEQUENTIAL Prophet-10 Module プリセットを鳴らそう!

 

 

プリセットサウンドを鳴らすには【PROGAMMER】セクションで〔GROUP〕〔BANK〕〔PROG〕から選択します。

 

 

プリセットを初期化するには左側の【PRESET】が点灯している状態で【RECORD】を押しながら【PRESET】を押します。

 

SEQUENTIAL Prophet-10 Module オシレーターを理解しよう!

 

 

シンセサイザーの発音の基本のオシレーター、Prophet-5 / 10は【OSCILLATOR A / B】の2つのオシレーター(VCO)をメインに音作りしていきます。

 

 

【MIXER】セクションで【OSCILLATOR A / B】【NOISE】(ホワイトノイズ)をミックスして出力します。

 

 

【OSCILLATOR A】

〔FREQ〕

オシレーターAの音程をコントロールします。

〔SHAPE〕

ボタンを押してノコギリ波 / パルス波を選択します。同時にしようも可能です。

〔PULSE WIDTH〕

パルス波を選択した場合波形のパルス幅をコントロールします。

〔SYNC〕

オンにすると強制的にオシレーターを同期させて強烈な倍音を生み出すオシレーターシンクが可能になります。

 

 

【OSCILLATOR B】

〔FREQ〕

オシレーターBの音程をコントロールします。

〔FINE〕

オシレーターBのファインチューンをコントロールします。

〔SHAPE〕

ボタンを押してノコギリ波 / 三角波 / パルス波を選択します。同時に使用も可能です。

〔PULSE WIDTH〕

パルス波を選択した場合波形のパルス幅をコントロールします。

〔LO FREQ〕

オシレーターBを超低周波LFO)にします。

〔KEYBOARD〕

オフにすると音程が固定されます。

 

SEQUENTIAL Prophet-10 Module フィルターをコントロールしよう!

 

 

アナログシンセサイザーの音作りの要、フィルターですがProphet-5 / 10(REV 4)では過去のREV1 / 2、REV 3のそれぞれの独特の質感を再現することが可能です。

フィルターの質感だけでなくエンベロープの挙動もそれぞれ再現してるみたいです。

 

【FILTER】

〔CUTOFF〕

サウンドの周波数(明るさ)をコントロールします。

〔RESONANCE〕

周波数のピークを持ち上げてサウンドにクセをつけます。

〔ENVELOPE AMOUNT〕

下のエンベロープアマウントがフィルターにかかる深さをコントロールします。

〔KEYBOARD〕

キーボードトラッキング(音域によるフィルターの明るさ)を選択します。

 

 

 

サウンドの時間的変化のカーヴのエンベロープ【FILTER】(明るさ)【AMPLIFER】(音量)ともに定番のADSR方式です。

〔ATTACK

音の立ち上がりの時間をコントロールします。

〔DECAY〕

ATTACKのあとの減衰の時間をコントロールします。

〔SUSTAIN〕

DECAYのあとのレベルをコントロールします。

〔RELEASE〕

ノートオフしたあとの余韻の時間をコントロールします。

 

SEQUENTIAL Prophet-10 Module 強弱と圧力でコントロールしよう!
 

 
Prophet-5 / 10 REV 4はベロシティ(強弱)アフタータッチ(圧力)に対応していて
・ベロシティはフィルターカットオフと音量
・アフタータッチはフィルターカットオフとLFO
をコントロール可能です。

 

SEQUENTIAL Prophet-10 Module 変調しよう!

 

 

オシレーター▷フィルター ▷アンプの基本的なシンセサイズから

LFO】【WHEEL-MOD】【POLY-MOD】

のセクションでいろいろな変調をして豊かなサウンドをシンセサイズすることが可能です。

 

 

LFOはLow Frequency Oscilatoarで低い周波数のオシレーターを使って各機能を変調する機能です。

LFO

〔INITIAL AMOUNT〕

LFOがかかる深さをコントロールします。

〔FREQUENCY〕

LFO波形の周期(スピード)をコントロールします。

〔SHAPE〕

ノコギリ波 / 三角波 / 矩形波の波形を選択します。同時使用も可能です。

 

 

LFOモジュレーションするにはモジュレーションホイール(MIDI CC1)の値を上げます。

【WHEEL-MOD】

〔SOURCE MIX〕

LFO波形とノイズをミックスします。

 

DESTINATION

LFOをかけるFREQ A / B(オシレーター A / Bのピッチ)、PW A / B(オシレーター A / Bのパルスワイズ)、FILTER(カットオフ)を選択します。

 

 

ポリモジュレーションはオシレーターのBやフィルターのエンベロープを使ってオシレーターのAやフィルターを変調して複雑な変調や倍音を得ることが可能なプロフェットサウンドを決定づけた機能です。

【POLY-MOD】

SOURCE AMOUNT

〔FILT ENV〕

フィルターエンベロープで変調する深さをコントロールします。

〔OSC B〕

オシレーターBで変調する深さをコントロールします。

〔FREQ A〕

ポリモジュレーションでオシレーターAのピッチを変調します。

〔PW A〕

ポリモジュレーションでオシレーターAのパルスワイズを変調します。

〔FILTR〕

ポリモジュレーションでフィルターカットオフを変調します。

 

SEQUENTIAL Prophet-10 Module ヴィンテージノブでランダマイズしよう!
 

 
SEQUENTIAL Prophet-5 / 10 REV 4は安定した現代のアナログシンセサイザーとして設計されていますが真ん中にある【VINTAGE】のつまみをまわすと初期型の挙動を再現します。
 
VCO、フィルター、エンベロープ等が軽くランダマイズされて良い感じに不安定になります。
 

 
【UNISON】ではボイスを重ねて厚みのあるサウンドを鳴らす事が可能です。
【UNISON】ボタンを長押しして〔Dec / -〕〔Inc / +〕でボイス数を設定します。Prophet-10では最大10ボイス重ねることが可能です。

 

【VINTAGE】【UNISON】を組み合わせると厚みがありつつ良い感じにランダマイズされた不安定なサウンドを鳴らす事も可能です。

 

【RECORD】を押しながら鍵盤を押さえるといわゆるコードメモリー機能で押さえたノートを保存して1つの鍵盤でコードを鳴らすことが可能です。

 


 

SEQUENTIAL Prophet-10 Module その1~基礎操作編~ ブログ連動動画

 

SEQUENTIAL Prophet-10 Module プロフェット 操作方法 

その1 ~基礎操作編~|初心者でもわかる 解説

 

 

SEQUENTIAL Prophet-10 Module その1~基礎操作編~ まとめ
 
もともとデジタルシンセとかサンプラーがメインだったのでそこまでアナログシンセサイザーとかプロフェットとか興味なかったんですが(^^;
 
ARTURIAさんのPROPHET 5 Vとか掘り下げてみたらプロフェットというシンセサイザーの完成度の高さも理解できたし「これ実機だったら面白いんだろうなー」って思えるようになりました。
 
…今回ご縁があって実機使わせていただいて…やっぱり出音が全然違いますね!
 
オシレーターVCO(Voltage Controlled Oscillator)なのでDCO(Digital Controlled Oscillator)よりもさらにアナログ感が強いです!
 
※VCOは電圧によるピッチのコントロールでDCOはデジタルによるピッチ制御です。
 
「楽器としてのアナログシンセサイザーの音」を感じました!
 
シンセサイズは基本のVCO→VCF→VCAであとはLFOとポリモジュレーションくらいで操作自体はそんなに難しくないですが驚くほどさまざまサウンドが作れます。
 
坂本教授が愛した理由もなんとなくわかったような気もします!
 
モジュール版でも50万以上!もするしマトリクスがすごい!とかでもないし、機能とか現代のシンセサイザーと比べたらかなりシンプルだけど限られたコントロールでさまざまなサウンドを生み出せるプロフェットってやっぱり楽器として一生モノなシンセサイザーだと思いました。
 

 
Sequential Circuits→Dave Smith Instruments→SEQUENTIALでさまざまなシンセサイザーを開発してきたシンセの預言者デイヴ・スミス氏の最後のプロダクトが40年以上前に発売した自身の最高傑作のProphet 5の復刻版というのがその事実ですね。
 
ではまた次回! 
Arturia Prophet 5 V くりっぱーチャンネル 再生リスト

 

ARTURIA Prophet 5 V くりっぱーチャンネル 再生リスト

 

 

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